触れた蝉

外出先から、帰宅。

玄関のドアを開けようとしているとお隣さんから悲鳴のような声が。

どうしたのかなーと思ってお隣さんの玄関を見てみると、お隣の奥様が(と言っても私よりちょい年上ぐらいの方)大きなパラソル(傘じゃなくて、海とかで日よけの為に立てるあれです)で玄関の前の床を突いていらっしゃる…。
そして奥様の横には、奥様の腕にしがみつくお子さん。(超可愛い男の子)

こんにちはー。どうかされたんですかー？

「あ！蝉って触れます!?」

はいー全然大丈夫ですけど。

「玄関の前に蝉が落ちてて！死んでるかどうか確かめて貰ってもよいですか？」

あ、いいですよー。

という事で、奥様が突いてらっしゃったのは、お隣の玄関前に落ちていた蝉なのでした。

玄関前に蝉が落ちているのを発見するも、それが死んでいるのか解らず、いきなり飛び立ったりしたら怖いし、けども避けて通ろうにも玄関のまん前に落ちているので、蝉をどかさなければ、家のなかに入れない。けれども蝉が触れない。
という訳で、先程からパラソルで突いてらっしゃったらしい。

なるほど、そかー。と納得し、蝉を触ってみる私。蝉さんは既に亡くなっておりました。なので、その蝉を片付けて無事解決。

ありがとうございます～すいません～と仰るお隣さんに、いえいえ、どういたしましてーと応えつつ、奥様にしがみついていた男の子に手を振りマンションの自室に帰る私。


しかし、発見でした。

そうか。蝉って触れない人がいるのか、と。

ああ、でも結構女の人ってそういう方が多いのかなあ。虫、苦手な人って多いとか言うし。

パラソルで蝉を懸命に突いてらっしゃる隣の奥様の姿は超キュートで、思わず微笑みたくなるぐらいキュートで、確かに「私、虫って全然ダメでー」とか言う女の人のが可愛いらしかろーなー、などと納得しました。


あたいは全然平気ですが、虫。

素手で触れないのって…ゴキブリぐらいか？でもそれもティッシュ一枚あって、その後で手を洗って良いなら全然よゆーだけど。

でも、女の方は置いておいても、お子さんでも、そして男の子でも、蝉とか怖い子っているのだなあ。
つか、今の子はそういう子のが多いのかなー。それはそれで繊細で可愛らしいな。

全然よゆーで、素手で飛んでる蝉を捕まえようとしていた(無理です)自分の子供の頃を思い出してしまいました。

…なんか、こー。もっと繊細さとか女らしさが欲しい感じですよね。