対決ではなく並立

「仕事の法要で、楽とか舞とか花撒きとかうっとり見た帰り、隣の車線でイタ車が走っててさ。しかも十数台」

あーそれは多分、何かイベントがあったんでしょね。

「うん。で、俺は車で雅楽を流してたんだけど、向こうはアニメの歌流してて、空気のなかそれが混じりあっててカオスで」

そうだねー。で、どう思ったの？

「……うーんとね、人間好きなものがあるのは良い事だと」

確かに。

「それが楽でもアニメでも。そうすると、人間、淀んだ思考になりにくいし。けど、同じ日本人に生まれても好きなものってそれぞれなんだなって。ほんと、それぞれなんだなって……」

確かに。まーだから世の中うまくいくんだよ～。

なんかイタ車と遭遇する率高いお坊さん。私は彼ほど遭遇した事無いんですが、しかし一回乗ってみたいわん。