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毎日、仕事の合間に病院に駆け付け介護を手伝い、日々、私の体調を心配してくれるお坊さん。
「いや、俺が手伝うのは全然いいんだよー?それはいんだけど、俺はたーちゃん以上にお前の体が心配なんだって。睡眠不足で疲れが溜まって。
お前は、もっと手え抜くとこは抜いて、自分の事、大事にしんと。てゆーかお前ん家の他の家族は何やってんやて(怒)」
「いや、まー介護ってやれって言ってやらせるもんでもないしさーなによりたーちゃん自身が、私が介護するのがいいってゆーんだし」
「そらそーだけど」
「あと、手を抜くってゆーのもさー。今だって手は勿論抜いてるけど、全然大した事やってないんだけど、しかしこれ以上の力の抜き方って解んないんだよねー私。なぜならこれが短距離走なのかマラソンなのか解んないから」
「あー?」
「例えばこれがマラソンて解ってればさー、私も、40キロ以上走れるだけのペースでやんだけど。でもこれはマラソンかもだけど、短距離かもだから。もうゴールはすぐそこにあるかもしれないけど、40キロ先かもだから。だからそこら辺のペース配分がよく解らんのだよねー。そしてよく解らんから、いつゴールが来ても出来るだけ後悔しないよーにやってんの」
「ああ(納得)」
まーこれが介護とか看病の難しさですよねーよく言われる事だけど。
いつが、どこが、終わりか解んないってゆー。
終わりを望んでる訳では勿論無いんだけどさ。矛盾。
でも思えばゴールがどこか解んないって、介護以外もそーだもんなー。
自分の人生だって小説書く事だってそーだし。
短距離かマラソンかなんか解んない。
近頃ではジュースやプリンなどを口に入れる事も出来るようになりました。
と言っても彼女は何かを飲み込む事が殆ど出来ないので、あくまで口に含んで味を楽しむって感じではあるのですが、しかしそれでもそれはとても嬉しく。
ところでそんな彼女の食事には、二人の介護者が要ります。
一人が彼女の口元に食事を運び、もう一人が彼女の頭と首を支えての連携プレー。
いつもはそれを私とお坊さんでやっているのですが、そんな訳でお坊さんがいないとご飯を食べない彼女。
つっても、入院してんだし、看護師さんにお願いすれば勿論食事の介助は手伝って貰えるんですよ。
なので私が、お坊さんが来れない日に「看護師さんに手伝ってもらってなんか食べない?」とたーちゃんに誘うのですが、頑なに拒否するたーちゃん。
いわく、「看護師さんは忙しいのにこんな事で呼ぶのは悪いし、それにお坊さんに手伝ってもらったほうが私も嬉しいし安心」と。
ふーん、そかー。
じゃあたーちゃん、お坊さんが来ない日は一切食事しないのー?
「そうー」
しかしそんな事言うと、お坊さん、意地でも毎日来ようとすると思うけど。
「だから、内緒」
そしてうふふと、子供のように笑うたーちゃん。
ふーん、そなのかー。じゃあ、お坊さんが来ない日は寂しい?
「とても」
と、そしてその後病室にやってきたお坊さんに、早速その話をする私。
「とゆー訳で、たーちゃんはあなたがいないと寂しくてご飯も食べれないらしいよ。愛されてるねーあなた。私があなたを愛するよりも、たーちゃんはあなたを愛してるよー良かったねえ」
「あー。だっておめーは俺がいなくてもメシ食えるもんな」
「もりもりと。そして私はあなたの顔も見飽きたし」
「俺もおめーの顔は見飽きたし。けどいーの、俺もたーちゃんに会いに来てんだから」
そんな訳で仲良しさんな二人でした。らぶらぶだのー。
私は生理が来ちまいまして。そんな自分の体が興味深かったです。
へーこういう状態でも体って勝手に、懸命に貪欲に、生きようとすんだなーと。(それは毎日のたーちゃんの様子を見ていても思ったのですが)
しかしそんな観察と感想は置いといて、睡眠不足と疲労の上に生理痛はぶっちゃけちょい辛いーと思った私は、とりあえずお坊さんにメール。
「生理になったよーよーよーろっぱ」
………。
このメールを見てお坊さんは「こ、これは…」と思ったらしいが「…疲れてるんだな…」と思い、あえて突っ込まないでおいてくれたらしい。
なんだろう、その微妙な同情と優しさ。
(あんま嬉しくねー)
と、それはさておき、そんな私に「だいじょぶ?ナプキンとか鎮痛剤とか買ってこーか?」とお坊さん。
んーとりあえず家にあるもんで大丈夫だからいーやー。
しかし君は優しいよね。男の人って、生理用のナプキン買うの嫌がるってか恥ずかしがる人もいると思うが。
「そうかー?つーか、そもそもナプキン買う事の何が恥ずかしいかよく解らん。俺、お前の化粧品とか下着買うのとかも全然平気だし。むしろ店員のおねーさんと相談しちゃうし」
まねー。私も平気だけどな、そーゆーの。
男に生理がもしあったとしたら、買うの全然平気だし、ゴム買うのもへいちゃらだし。
「そー考えると別に俺、買うの恥ずかしいもんないかも」
「まーそーゆーのは人によって違うもんねー私もあんま無いかなあー。あえて言えば精力剤とかぐらいかなあ?」
「あー『お前が飲むのか相手に飲ませるのか!?』的な感じで?」
「てゆーか、『その歳で自分の体一つで相手もおっ勃てられないのか!?』てのが嫌だ。沽券にかかわるっちゅーかプライドっちゅーか」
「──そ、そう……」
こんな時に何話してるんだってゆーかね明け透けってゆーかね。
明け透けなせい。
相変わらずたーちゃんは「もういつ心臓が止まってもおかしくないし、回復する事は無い状態」なのですが、のわりに彼女はここ何日かとても元気で容態も安定し、意識も明瞭で、お医者さんが驚いているぐらいなのでした。
何週間ぶりにご飯を(と言ってもカップ半分のプリンとかなのだけど)食べてくれて、美味しいと笑ってくれて、会話が出来て、というのがもうとてもとても幸せで。心臓が震えるっつーか。
意思の疎通が出来るってなんて幸福な事だろう。
一時期、一日中殆ど寝ていて起きていても意識はあんまり無くて、少し話せる状態だと思ったら「今、何月?」とか私に「あなた誰?」とか聞いていた彼女の状態を知っているので尚更であります。
しかし意識がはっきりしてきてなんだかとても甘えん坊なたーちゃん。お坊さんが代わりに付いていてくれるというので、私が食事に30分ほど病室を抜けようとしても、「イヤー」て感じ。可愛いです。
そんな訳で朝から晩まで相変わらず日がな病院にいる私でありますが、今日は弟が付き添いを代わってくれるというので病院はお休みです。
とりあえず今からお坊さんと美容院に行って参ります。私もお坊さんも髪が伸びすぎで、非常によろしくない感じなので。
他にも一日で片付けられるだけの用事を片付けられればと。
相変わらず、ブログの更新が滞っていて覗いてくださる方には申し訳無い限りです。
しかし、いつも覗いて下さっている方、本当に有難うございます。そういう方がいらしてくださる限りは、自分に続けられるだけはブログもサイトも続けたいと思うし、また、いつかこういう慌しい時間が終わる時は、また通常通りに更新していけたらと思っております。
そして全然更新が無いにも関わらず、いつも拍手を押してくださる皆様も本当に有難うございます。
いつもとっても励まされております。ほんとに。
介護の合間とか、携帯で拍手を確認して、そこにある善意と優しさに励まされます。頑張らねばさーと。
メールのお返事がいつ出来るのかとんと解らない状態なので、拍手のお返事だけでも出来ればーと思うのですが、相変わらず遅れていてすみません。気長にお待ち頂ければ幸いです。
ではでは。もう8月終わりで、来週からは気温も下がるようですが、残り少ない夏を大切な方とどうぞ優しくお過ごしくださいー。
いつも遊びに来て下さる皆さんに感謝して。
以上、近況報告と感謝の言葉でありました。